~「シェア・ド・リーダーシップ」と「コ・ラーニング」という新しいチームづくりの鍵~
これからの時代、組織やチームは「一人の強いリーダーが引っ張る」から、「みんながリーダーシップを持ち寄る」形へと進化していきます。
そんな未来型チームをつくるうえで、重要な考え方が 「シェア・ド・リーダーシップ」 と 「コ・ラーニング」 です。
リーダーシップとフォロワーシップの両輪で走る
そもそも、リーダーシップとは「チームの成果を最大化するために、自分の力でまわりに良い影響を与えること」。
一方で、フォロワーシップは「チームの成果を最大化するために、自律的・主体的にリーダーを支えること」。
この2つは、どちらが上・下という関係ではなく、車の両輪のようにチームに必要な力です。
誰かが前に立つときは、その人を支える仲間がいる。そして、自分もまた別の場面で前に立つ。
そんなふうにリーダーとフォロワーの役割を柔軟に行き来できるチームは、強くしなやかに変化に対応できます。
シェア・ド・リーダーシップ:みんながリーダーになれるチーム
シェア・ド・リーダーシップとは、特定の人にリーダーシップを集中させるのではなく、
チームの中で誰もが自分の強みを発揮し、状況に応じてリーダーになったりフォロワーになったりするチームの在り方です。
たとえば、Aというプロジェクトでは技術に詳しい人がリーダーになり、他のメンバーがその人を支える。
一方、Bというプロジェクトでは、顧客対応に強い人がリーダーシップを発揮する。
こうした「リーダーシップのシェア」が当たり前になると、チーム全体が俊敏に動けるようになります。
コ・ラーニング:年齢や役職を超えて、共に学び合う文化
コ・ラーニングとは、「共に学ぶ」姿勢。
役職や経験年数にとらわれず、お互いの知見やスキルを共有し合いながら、共に成長していく学び方です。
今の時代、デジタルスキルやAI、SNSの使い方など、若手の方が実践力を持っている分野も多くあります。
上司が部下から教わる。若手が自分の得意分野をチームに伝える。
そんな「共に教え合い、学び合う」関係が、変化の激しい時代においては最も実践的でスピーディな成長の方法になるのです。
チーム全員が「リーダーにもフォロワーにもなれる」未来へ
シェア・ド・リーダーシップとコ・ラーニングを掛け合わせたチームは、ヒエラルキーに縛られず、変化に強く、そしてお互いを尊重し合う、まったく新しい組織のかたちです。
全員が「チーム全体を俯瞰する視点」を持ち、ある時はリーダー、ある時はフォロワーになる。
そして、お互いの得意や経験をシェアし合いながら、チーム全体が成長していく。
そんなチームが実現したら――
どんなに柔軟で、どんなに力強い組織になることでしょう。
その未来は、私たち一人ひとりの「学び」と「関わり方」から始まります。
「組織ラジオ」でも話しています。
今回取り上げている「シェア・ド・リーダーシップ」と「コ・ラーニング」については、組織ラジオでも取り上げて語り合っています。内容は一致していませんので、ラジオの方も聴いていただけると面白いかもしれません。
下の番組タイトルのクリックで、お聴きいただけます。
第235回組織ラジオ「変化が激しい時代のShared LeadershipとCo-learning」
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