第214回の組織ラジオで『「挑戦したくなる土台」をどうやって作るのか』について、語り合いました。今回のブログではその内容を肉付けして「セキュアベースリーダーシップ理論に基づく行動」と「社会的受容感の促進」の二つの考え方についてまとめてみました。
「挑戦する風土」を作るためには、組織長が「セキュアベースリーダーシップ理論」と「社会的受容感」の2つの概念をうまく統合し、組織文化や日常的な行動に反映させることが重要です。それぞれの概念を活かして具体的な行動を起こすためのアドバイスを以下に示します。
セキュアベースリーダーシップ理論に基づく行動
「セキュアベースリーダーシップ理論」は、リーダーがメンバーに対して心理的に安全な場所を提供し、挑戦やリスクを取るための支援を行うという考え方です。この理論に基づく組織長の行動は次のように具体化できます。
心理的安全性を確保する
•失敗を恐れず挑戦できる環境を作る
組織長は、失敗を評価するのではなく、挑戦したことそのものを評価する文化を推進します。
失敗を「学び」として捉え、積極的に共有・反省する場を設けましょう。
•フィードバック文化の醸成
定期的にフィードバックの機会を設け、批判ではなく、成長を促すフィードバックを行うことで、メンバーが自分の成長に対して前向きに取り組める環境を作ります。
•「挑戦を奨励する言葉」を使う
「やってみて」という言葉や「どんな方法を試してみたいか?」といった問いかけを積極的に行い、リーダー自身が挑戦する姿勢を示しましょう。
メンバーに信頼を示す
•個々の成長を支援する
リーダーはメンバーが挑戦する際にサポートを惜しまず、問題解決のために手を差し伸べる姿勢を示します。
自分のサポートがあることをメンバーに感じさせることが重要です。
•リスクを取らせる機会を提供
メンバーに挑戦の場を与えることで、リーダーが信頼していることを伝えます。
自分の部署内で新しいプロジェクトを立ち上げるなど、メンバーに挑戦的な課題を与えるとよいでしょう。
社会的受容感の促進
社会的受容感とは、組織の中で自分が受け入れられ、重要な存在であると感じることです。
これを高めることで、メンバーは積極的に挑戦する風土に貢献しやすくなります。
インクルーシブな文化を作る
•多様な意見を歓迎する
組織内での多様性を重視し、意見やアイデアを自由に出せる環境を作ります。定期的に「意見交換会」や「ブレインストーミングセッション」を開催し、誰もが声を上げられる場を設けます。
•小さな成功をみんなで祝う
メンバーが挑戦して達成した小さな成功も、みんなで祝う文化を作り、メンバー同士の絆を深めます。
これは社会的受容感を高め、挑戦に対する意欲を向上させます。
感謝の気持ちを示す
•個別の感謝や承認を行う
メンバーが何か挑戦をした際に、組織長が感謝の言葉や承認を個別に伝えることが重要です。
特に挑戦を奨励する行動に対しては、積極的に「ありがとう」「よくやった」といった言葉で感謝を表しましょう。
•社会的つながりを強化するイベントを実施する
社内イベントやオフサイトミーティングなど、メンバー同士の絆を深める機会を設けます。これにより、組織としての一体感を高め、挑戦的な環境においても安心感を得ることができます。
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