毎日お供え

義理の父が旅立って、8ヵ月が過ぎました。直後は、葬儀のことや相続のことや、家の片づけなどに夢中で落ち着いて思い出に浸ることもできないでいました。少し落ち着いてきたなと思った秋には、病気で緊急入院で退院後も闘病生活の日々になってしまいました。この頃、病状も好転してきまして、ようやく4年間の思い出がそれこそ走馬灯のように、次々と思い出されます。義父との思い出の象徴は、『杵つき大福』です。

杵つき大福

『杵つき大福』は、遠軽町の正進堂成果さんの大福で、緑(よもぎ)と、ピンクと、白の大福の入ったセットです。

週末に二人でドライブがてら隣町である美幌町のお蕎麦屋さんでランチをして、スーパー「ARCS(アークス)」で買い物をして帰るというのが定番のコースでした。

《ARCSのサカナ売場は義父のお気に入りの場所》

美幌町のARCSでの買い物は、順路が決まっています。
野菜売り場から始まって、魚売り場に行き・・・・漬物を買った後は、赤飯のおにぎりを買い・・・。
最後はいつもお菓子売り場で「杵つき大福」を買うんです。

売場ごとに、義父が買いたいものを手に取り「そっちも食うか?」と聞きます。「そっちも食うか?」というのは「お前も食べるなら一緒に買うぞ」という意味です。儀式のようにどこで何を買う時にも「そっちも食うか?」と聞くんですけどね。この「杵つき大福」だけは、聞かずに必ず二つ買います。これだけは、どんなことがあっても二人で同じものを食うと決まっていたんです。それだけ、好きだったんですね。

毎日お供え

北見の自宅に設けた仏壇は、朝起きてすぐと、寝る直前にお線香をたむけてお祈りをしています。
そして、毎日の供物を欠かしません。必ず備えているのが、思い出の象徴である「杵つき大福」です。

【杵つき大福欠かさず供えます。少し前の写真です】

これを毎日供えるというのは、けっこう大変です。賞味期限があるので、これを自分で毎日のように食べることになります。体重増加が心配になりますね。買い置きはできませんから、毎週のようにARCSに買いに行きます。他の買い物が無い時には、このセットひとつだけをつかんで会計して帰る時もあります。スーパーARCSで、そろそろ「大福だけ買っていく変なオジサン」として、覚えられちゃいそうです。

義母さんへのお供え

妻と話していました。「お義母さんが、私には無いの?って寂しがらないようにしたいよね」と。
10年前に他界した義母の好物は、「みかん」「柑橘類」でした。義母向けには、色々な種類の柑橘類を毎日供えることにしました。きっと天国で、杵つき大福と、伊予柑や八朔を二人で仲良く分け合って食べ合っていることと思います。

【左が伊予柑、右が八朔です】

友吉っつぁん・せいいっつぁん

義父との買い物の時に、「そっちも食うか?」と言って同じ物を買ってくれることを上に書きました。しばらくの間は、私は義父のことを「お義父さん」と呼び、義父は私のことを「そっち」と言ったり「誠一」と呼んだりしていました。

一緒の時間を過ごしているうちに、次第に二人の距離は縮まり、「友吉っつぁん」「せいいっつぁん」と呼び始めたんですが、そんな矢先義父が倒れてしまいました。もう少し生きてほしかった。もっと仲良くなりたかったです。

後から妻から聞きました。
義父は言っていたそうです。「“オヤジ”と呼んでもらってもいいんだがな」と。

本当にもう少し生きていてほしかったです。

 

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